【207話】赤血球も“老化”する!? by 北の快適工房 私たちの身体をめぐって酸素や栄養を届けながら、 同時に老廃物や二酸化炭素を運び出す役割を果たしているのが「血液」です。 血液は様々な成分から構成されており、 中でも酸素を運搬している「赤血球」は有名ですよね。 では、そんな赤血球が“老化”する、というのはご存知でしょうか? 赤血球にも寿命があり、 やがて酸素の運搬機能が衰えていきます。そんな時に、「新旧の赤血球の入れ替え」を担当している臓器があります。それは「脾臓(ひぞう)」です。 胃や肝臓とは違って、日常の中ではなかなか話題にのぼらない脾臓。しかし、「血液の若さをキープする機能」や 「免疫機能」などの健康を保つために とても重要な役割を果たしている器官です。 今回は、私たちの健康を支えてくれている縁の下の力持ち、脾臓の働きについてご紹介いたします! ============================ 脾臓は身体のリサイクル担当?============================赤血球の寿命は約120日です。 酸素の運搬を繰り返し寿命間近になった赤血球は、柔軟性が無くなって、毛細血管まで入り込みにくくなってしまいます。すると、酸素をうまく細部まで運搬できなくなってしまうのです。そこで登場するのが、「脾臓」です。 脾臓は握りこぶしほどの大きさで、 左胸のすぐ下、左腎臓のすぐ上に位置しています。 様々な役割を担う脾臓ですが、 特徴的な働きの1つに寿命が近づいた赤血球の「破壊」があります。 破壊というとビックリされるかもしれませんが、これは血液の若さを保つために必要な働きです。 脾臓は網目状の構造をしており、 寿命が近づいた赤血球だけを引っかける機能があります。そして、引っかかった寿命の近い赤血球だけを破壊して中の鉄分を取り出し、貯蔵して、 新しい赤血球(血液)を作る骨髄(こつずい)へ鉄分を渡します。そう、脾臓は”鉄分のリサイクル”を担当しているのです。また、脾臓の中に存在しているリンパ小節といわれる部位では リンパ球が作られています。これは、私たちの身体に侵入してきた細菌やウイルスを破壊してくれるもの。 身体を守ってくれる抗体を作ることも、脾臓の役割なのです。 ============================脾臓をいたわるコツ! ============================脾臓は身体の防御機能を支えています。そのため、脾臓に負担がかかると身体にも様々な影響を及ぼします。 日ごろの心がけで、脾臓をいたわりましょう!★普段の生活で意識しましょう! 脾臓は、ストレスや疲れによってダメージを受けてしまいます。 血液の質が保てなくなってしまう以外にも免疫機能も低下してしまうため、 基本的な心がけではありますが、しっかりと睡眠をとること、また適度なストレス解消を意識しましょう。また、猫背など姿勢が悪いと、 脾臓はもちろん内臓全体にも悪い影響を及ぼしてしまいますので、 普段の姿勢を見直してみましょう。★血液の質を高めましょう! 脾臓がダメージを受けるとリサイクル機能を含め、 様々な働きが阻害され血液の質を保ちにくくなる可能性があります。そして、この状態が続いてしまうと、さらに脾臓に負担がかかる…という負のスパイラルが起こってしまいます。 毎日の食事から血液の「質」を高めて脾臓の負担を軽減しましょう! 赤血球の成分である鉄分を多く含むレバーや貝類、ほうれん草はもちろんのこと、 以下のような栄養素も血液の質を高める上で重要です。■タンパク質 鳥ささみや納豆、お豆腐は ヘルシーにタンパク質を摂取できます。■ビタミンB1、B2ビタミンB1であれば豚肉、たらこ、えだ豆など。ビタミンB2であれば、鳥レバーです。こちらは鉄分の摂取にも効果的ですよ。 日常の食事から手軽に摂取できるものばかりですので積極的に取り入れてみてくださいね!★ツボ押しも効果的! 左足の裏、以下の図の箇所には脾臓のツボがあります。※右足、左足で存在するツボが異なります。 脾臓のツボは左足の裏です。ツボを押して、硬さや痛みがあれば脾臓に負担がかかっている可能性があります。ツボを押すことで、老廃物の排出や代謝のサポートが期待できますよ!ツボを押す時は、少しだけ強めに3~5秒かけてひと押しするのがコツ♪10回を目安に行ってみてください。 ※決して無理はしないでくださいね。 健康の「縁の下の力持ち」である脾臓をいたわって、病気に負けない元気な毎日を過ごしていきましょう! カテゴリなしの他の記事 < 前の記事次の記事 >