今回は、
犬や猫を飼う際に知っておきたい、
パスツレラ症についてお話しします。
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パスツレラ症とは?
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パスツレラ症は、
パスツレラ菌という菌に
感染することで発症します。
主な感染源は、
犬や猫、うさぎなどのペットとして
飼われるような動物をはじめ、
ほ乳類の多くがこの菌を保有しています。
さらには、猫が100%、
犬は15~75%が
パスツレラ菌を保有していると
いわれており、
ペットを飼っている人にとっては
身近な菌なのです。
また、パスツレラ症は
「日和見感染症(ひよりみかんせんしょう)」といい、
健康な人には発症しませんが、
免疫力の低下などがみられる場合に
起こります。
■感染原因
感染の原因としては
以下のようなことがあげられます。
・ペットに噛まれたり、引っかかれる。
・ペットへのキスや、
口移しなどで餌を与える。
まれに飛沫感染することもありますが、
主な原因はペットとの
スキンシップによるものです。
■症状
パスツレラ症は、呼吸器と皮膚に
症状が出やすいという特徴があります。
風邪のような症状が出たり、
重症化した場合は
肺炎になるケースもあります。
また、皮膚に症状が出る場合、
皮膚が赤く腫れる、
患部に激痛が走る、など。
中には、悪化して骨髄炎や敗血症などの
重い病気に発展する場合も……。
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「自分は大丈夫」は危険!
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パスツレラ症は犬や猫には
ほとんど症状があらわれません。
そのため普段の生活で、
飼っているペットが保菌しているかどうかを
判断することは難しいでしょう。
しかし、元気で健康な場合は、
パスツレラ菌が自分の身体に入っても
発症することはありません。
ただ、前述したとおり、
パスツレラ症は
身体が弱っているときに発症する
日和見感染症なので要注意です。
今まで一度も発症したことがない人でも、
今後発症する可能性は
十分にありますので、
「自分は大丈夫!」と考えずに
頭の中に置いておくようにしましょう。
■予防方法
パスツレラ症を予防するためには、
ペットとの距離を
上手に保つことが必要です。
・就寝時はペットと部屋を分ける。
・口移し、キスなどは避ける。
・こまめに爪切りをする。(猫の場合)
といったことを心がけましょう。

また、パスツレラ症は菌に感染してから
30分~2日間の間に
発症することが多いため、
もし噛まれたり引っかかれたときは、
2日程度は傷口が悪化していないか
確認するようにしてください。
■応急処置
気をつけていてもじゃれている最中に、
引っかかれたり……ということは
多いかと思います。
そのときは傷口を水洗いして
必ず消毒をしましょう。
また、傷口が腫れる、
痛みが続くなどの場合は、
感染の可能性を考えて
早めにお医者さんにみてもらいましょう。
ひどくなってからでは
最悪、手術が必要な場合もありますので、
ケガや病気にはなにごとも
早めの対処が肝心です。
いかがでしたか?
疲れているときこそ、
可愛いペットに癒されたい!ということも
あるかと思います。
しかし、そういったときは
免疫力が下がっている可能性もあります。
飼い主が倒れては、飼っているペットも
悲しい思いをしてしまいます。
ペットとの距離はきちんと分け、
一緒に楽しい生活を送りましょう!