体調を崩しやすい季節の変わり目には、
栄養価の高い野菜を摂ることも大切です。

和食や洋食なんでも使えるたまねぎは、
使い勝手が良いだけではなく、
栄養価も豊富です。

今回はそんな
たまねぎ
についてお話しします。
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たまねぎについて
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元は中央アジアが
原産とされるたまねぎが、
日本で栽培されるようになったのは、
明治以降とされています。

私たちがよく目にするたまねぎの部分は
実は根の一部ではなく、
葉の根元の養分を蓄えた部分を指します。

この部分は鱗茎(りんけい)と呼ばれ、
ニンニクやラッキョウも
同じく鱗茎を食べています。

たまねぎに含まれる代表的な栄養素に、
アリシンケルセチンがあります。
こちらでは簡単に
その働きについてご紹介します。

■アリシン
たまねぎ独特のツンとした香りや
辛味成分です。

ビタミンB1と結合すると
アリチアミンとなり、
疲労回復が期待できます。

また、体外に排出されにくいため、
長時間体内で働いてくれます。
そのほか、
血液の凝固を遅らせる働きもあり、
血栓を予防することができます。

■ケルセチン
ビタミンPとも呼ばれていますが、
実はビタミン類ではなく
ビタミンと似た働きを持つ
ビタミン様物質(ビタミンようぶっしつ)に
分類される成分です。

ビタミンCの働きを
サポートするとされていて、
血管をしなやかに保つことや
抗酸化作用が期待できます。

また、抗炎症作用があるため、
関節痛などの痛みを
やわらげる働きがあります。

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たまねぎの活用方法
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家庭でも定番の野菜として
登場する機会も多いたまねぎですが、
栄養をしっかりと摂るためには
普段の調理方法などを
意識することが大切です。

■保存方法
直射日光を避け、湿気がこもらないような
風通しの良いところに
室温で保存
するのが理想的です。

気温が高くなる夏などは、
紙袋に入れて野菜室に保存すると
冷気の影響を受けにくくなりますので、
より良い状態を保てます。

※新たまねぎの場合は
水分が多く、傷みやすいため
基本的に冷蔵庫の保管がおすすめです。

■調理方法
アリシンは水に溶けやすく、
熱に弱い性質を持つ成分です。

そのため、アリシンの効果を
損なわずに摂取するためには、
調理のときに注意するべき
ポイントがあります。

・たまねぎを水にさらす場合は
 時間を短く

長時間水にさらすと
栄養が溶け出してしまいます。

そのため生で食べることが
一番のおすすめではありますが、
水にさらす場合は
できるだけ時間を短くし、
栄養が溶け出すのをなるべく
防ぐようにしましょう。

・たまねぎを加熱するときは時間を置く
たまねぎを切ったあとは、
15分ほど時間を置いてから
調理することで、
加熱してもアリシンが壊れにくくなると
されています。


カレーや炒め物にも
活躍するたまねぎですが、
栄養面を考える際は
少し時間を置く一手間をしてみてください。

また、アリシンはビタミンB1の吸収を
サポートしてくれる働きもあるため、
ビタミンB1を豊富に含む
豚肉大豆との組み合わせを
おすすめします。


いかがでしたか?
栄養豊富なたまねぎは、
意識的に食べたい野菜です。

よく料理に使うけど、
調理方法などは気にしたことがなかった、
という方は、暑さが気になってくる
これからの季節に一工夫をして
取り入れてみてくださいね。