6月から急激に増える子供の感染症。
夏に向けて患者数が増え、
7月頃には流行のピークを迎えます。

大人が感染すると
重症化することもあるため
子供から大人まで注意が必要です。


今回はそんな夏の感染症について
お話しします。
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感染症の種類と潜伏期間
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夏に増える感染症は様々ですが
こちらでは簡単にいくつかご紹介します。

■手足口病
手足口病は、その名のとおり、
主に口の中や口の周り、手のひら、
足の裏、まれにひざなどに
痛みを伴う水ぶくれ状の発疹が
現れるウイルス性の感染症です。

感染してから症状が出るまでの
潜伏期間は一般的に3~6日です。

乳幼児がかかりやすい病気ですが、
大人が感染すると
歩けなくなるほど強い痛みが出るなど、
症状が重くなりやすいという
特徴があります。

また、全身の倦怠感や悪寒、
関節痛、筋肉痛など
軽い風邪のような症状が
出ることもあります。

■ヘルパンギーナ
ヘルパンギーナは、
乳幼児に多く見られる
ウイルス性の感染症です。

夏風邪の原因としても知られており、
口の中だけに水疱ができるのと
発熱といった症状が出ます。
潜伏期間は2~4日。

主にコクサッキーウイルスA群
(エンテロウイルス)が原因で
発症しますが、
ウイルスの型がいくつかあるため、
繰り返しかかってしまうこともあります。

乳幼児など5歳以下の子供が
主に発症しますが、
免疫力が低下している場合は
大人でも感染することがあります。

大人がヘルパンギーナにかかると
手足口病と同じく
重症化する可能性があります。

■とびひ  
火事の飛び火のように
あっという間に全身に広がることから
「とびひ」と呼ばれるこの病気。

正式には
伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)
といい、細菌による皮膚の感染症です。

潜伏期間は2~10日ですが、
長期にわたる場合もあります。

あせもや虫刺され、傷などに
黄色ブドウ球菌や連鎖球菌が
入り込んで発症します。

健康な状態であれば
菌がいても発症することはありませんが、
肌のバリア機能が低下している場合は
感染しやすくなります。

こちらも子供に多い病気ですが、
大人にも感染することがあります。

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主な感染経路

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手足口病とヘルパンギーナは、
「飛沫感染」「接触感染」
主な原因です。

飛沫感染は、
唾液に含まれた病原体が
咳やくしゃみなどで飛び散り、
それを他の人が吸い込むことで
うつってしまうことをいいます。

接触感染は、
皮膚や物体の表面を介して
病原体と接触し、
感染することをいいます。

感染している皮膚や粘膜などに
直接触れて感染する場合と、
感染者が触ったタオルや
ドアノブなどを介して
間接的に感染する場合とがあります。


皮膚の感染症であるとびひは、
「接触感染」が主な原因です。

黄色ブドウ球菌や連鎖球菌は
健康な人の皮膚や鼻の中にもいる
常在菌ですが、
子供の場合、鼻をいじってしまったり
鼻に指を入れてしまうことで
とびひを発症するケースが多くあります。

とびひを発症した場合は
身体のあちこちに広がらないよう、
また、ほかの人にもうつさないように
患部をガーゼで覆うといいでしょう。

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予防方法は?

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どの感染症も
身体を清潔に保つことが大切です。

うがいと手洗いをして、
手指の消毒をするのはもちろん、
しっかりとお風呂に入って
肌をきれいに保ちましょう。
入浴はとびひの予防にもつながります。
〉〉正しいうがいの方法はこちらで
ご紹介しています。


手足口病とヘルパンギーナは
回復後も便にウイルスが
含まれているため、
トイレに行ったあとや
おむつ交換のあとは手洗いを忘れずに
行うようにしてください。


いかがでしたか?
夏は子供も大人も
体調を崩しやすいため、
日頃から体調を整え、感染症の予防を
心がけることが大切です。

しっかりと予防をしながら
レジャーシーズンを
楽しく過ごしてくださいね。