身近な野菜の一つであるピーマン。
濃い緑色と独特の苦みが特徴ですが、どんな栄養があるか、皆様はご存じでしょうか?

今回はそんなピーマンについてお話しします。

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ピーマンはこんな野菜
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ピーマンは、ナス科トウガラシ属の野菜です。
パプリカやシシトウと同じく、トウガラシの仲間になります。

ハウス栽培も盛んで通年出回っていますが、6~9月にかけて旬となります。


私たちがスーパーでよく目にする緑色のピーマンは、完熟する前の状態の未熟果(みじゅくか)と呼ばれるものです。
完熟したピーマンは黄色や赤色へと変化します。

ピーマンは緑黄色野菜の代表格ですが、実は厳密に言うと緑黄色野菜ではありません。

厚生労働省が定めている「原則として可食部100g当たりカロテン含量が600µg(マイクログラム)以上」という基準は満たしていないものの、食べる回数や量が多いことから、例外として「緑黄色野菜」に分類されています。

■ピーマンとパプリカの違い
見た目が似ている野菜にパプリカがありますが、パプリカは同じトウガラシ属の仲間ではあるものの、ピーマンとはそれぞれ原産国が異なり、収穫時期などにも違いがあります。

また、パプリカはピーマンに比べてサイズが大きく、肉厚の大型種と呼ばれるものです。
味も苦味がなく、甘味が強い特徴があります。

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ピーマンはこんな野菜
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こちらではピーマンの栄養素について簡単にご紹介します。
(ピーマンは色によって多少栄養が異なりますが、こちらでは一般的な緑色のピーマンについて記載しています。)

■β(ベータ)-カロテン
β-カロテンは緑黄色野菜に多く含まれる天然色素です。
強い抗酸化作用によって身体の老化を防ぐほか、体内では必要な分だけビタミンAに変わります。
ビタミンAは皮膚や目の健康を保ち、免疫機能の向上も期待できます。

また、β-カロテンは油との相性が良いため、炒める、揚げるといった調理方法がおすすめです。

■ビタミンC
ビタミンCは免疫機能に関わる栄養素です。
ストレスによるダメージから身体を守ってくれるほか、免疫力を高めてくれる効果が期待できます。

なお、ピーマンにはビタミンPという栄養素も含まれており、加熱によって酸化するビタミンCを熱や酸化から守り、そのはたらきをサポートしてくれます。

■クロロフィル(葉緑素)
クロロフィルは緑色の天然色素であり、コレステロール値を下げる効果のほか、消臭効果もあるため口臭予防にも役立ちます。

ピーマンのほかにも海藻や緑茶、ほうれん草などに多く含まれています。


いかがでしたか?
夏野菜であるピーマンは身体の熱を取り除くはたらきもありますので、暑くなるこれからの時期は積極的に食べたい食材です。

料理のジャンルを問わず、使いやすい野菜ですので、ぜひ食事に取り入れてみてくださいね!