普段の食事で、「飲み込みにくい」「むせる」といったことはありませんか?

それは食べ物を口から胃まで運ぶ嚥下(えんげ)機能が低下しているからかもしれません。

今回はそんな嚥下機能についてお話しします。


==============================
嚥下機能とは?
==============================
嚥下機能とは、食べ物を口から食道などを経て、胃へと運ぶ一連の動作のことをいいます。


過程が5つに分けられており、先行期→準備期→口腔期→咽頭期→食道期と呼ばれます。

それぞれの動作は口・咽頭(いんとう)・喉頭(こうとう)といった器官の筋肉や神経によって行われています。

■嚥下機能が低下するとどうなるの?
嚥下機能が低下すると、
・むせる、咳き込む
・痰がからみやすくなる
・食事に時間がかかる
・胸やけがする
・誤嚥(ごえん)をしやすくなる
といったことにつながります。

また、食べることが難しくなると、栄養失調になったり体力も落ちてしまうため、健康を維持することも困難になります。

■機能低下の原因は?
嚥下機能にはいくつもの器官が関わっているため、さまざまな要因が絡み合っていることが多くあります。

主な原因としては、
・加齢
・嚥下に必要な各部位の機能低下
・歯の本数や唾液の減少
・食べることに集中できない
といったことのほか、病気による影響などもあります。

==============================
嚥下機能を高めよう!
==============================
こちらでは嚥下機能を高める方法について簡単にご紹介します。

■早口言葉で口周りのトレーニング
嚥下機能にはいくつもの器官が関わっていますが、まずは口周りの筋肉を鍛えることが大切です。
日常的にできる方法として早口言葉がおすすめです。

しっかりと声を出しながら、こちらの早口言葉をやってみましょう!

・生麦生米生卵
・隣の客はよく柿食う客だ
・生なまず生なまこ生なめこ
・東京特許許可局局長
・この竹垣に竹立てかけたのは竹立てかけたかったから竹立てかけた
・お綾や親にお謝りお綾や八百屋にお謝りとお言い


慣れてきたら回数を増やしてみたり、難易度の高いものに挑戦してみましょう。

すでに飲み込みにくさを感じている場合には、
・姿勢が安定する高さに椅子とテーブルを調整する。
・飲み込みやすい食材を選ぶ。
・水分が多いものにとろみをつける。
・むせやすい場合、あごを軽く引いて前かがみの姿勢を意識する(背筋は伸ばす)。
・食道に通過障害がある方は、上体を起こした姿勢で食べる。
といったことを試してみてください。


いかがでしたか?
現在、嚥下機能に不安がなくとも、口周りのトレーニングを行うことは飲み込む力をキープし続けることにつながります。

いつまでも楽しい食事ができるように意識してみてくださいね!