日本の伝統的な食品でもある納豆。
5大栄養素をすべて含んでいるだけではなく、6大栄養素といわれる食物繊維も豊富なため、バランスの良い食品です。

今回はそんな納豆についてお話しします。


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納豆はどんな食品?
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納豆は蒸した大豆に納豆菌をつけて発酵させた食品です。
※納豆菌はワラなどに存在する枯草菌(こそうきん)の一種です。

納豆に似た食品は海外にも存在しており、インドネシアの「テンペ」、ネパールの「キネマ」、インドの「バーリュ」などがあります。


インドネシアのテンペ


納豆は一般的に親しまれている「糸引き納豆」と、ねばりがなく糸を引かない「塩辛納豆」の2種類があります。
糸引き納豆はその中でも、さらに3種類に分けられます。

  • 丸大豆納豆
    大豆の形をそのまま活かしたもの。
  • ひき割り納豆
    大豆の皮をむき、粗くひいたもの。
  • 五斗(ごと)納豆
    ひき割り納豆に、麹や食塩を混ぜ熟成させたもの。

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納豆の栄養素
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こちらでは代表的な栄養素について簡単にご紹介します。

■ナットウキナーゼ
納豆菌によってつくられる酵素であり、ネバネバした部分に含まれています。

血液をサラサラにする作用があり、冷えた状態よりも常温のほうがはたらきが良くなります。

■ビタミンK
ビタミンKは脂溶性のビタミンです。
骨にあるタンパク質を活性化させ、骨の形成を促してくれます。
納豆のほか、ニラ、ブロッコリー、葉野菜などに多く含まれます。

なお、ワーファリンといった血液をサラサラにする薬との相性はよくありませんので、お薬を飲んでいる方は注意するようにしてください。
(不安な場合は薬剤師さんに相談しましょう。)

■ポリアミン
細胞の生まれ変わりを促進し、新陳代謝を活性化することで健康な身体の維持に役立ちます。

■イソフラボン
大豆に豊富に含まれているイソフラボン。
女性ホルモンと似たはたらきがあり、骨の形成を促して骨粗しょう症対策が期待できます。

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栄養素を効果的に摂取する方法
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身体に嬉しい栄養素を含む納豆ですが、食べ方にもポイントがあります。



■ご飯は少し冷やしてから

ナットウキナーゼは熱に弱いため、熱々のご飯にのせるとせっかくのはたらきが失われてしまいます。

栄養素をしっかり摂りたい場合は少しご飯を冷ましてからにするか、冷ご飯で食べると◎です。

■ひき割り納豆だと吸収アップ
表面積が大きいひき割り納豆は、納豆菌による分解が進むため、栄養素をより摂取できます。
ビタミンKの場合は丸大豆納豆に比べると1.5倍も多く摂取することができます。


いかがでしたか?
納豆はよく混ぜるほど旨味成分のグルタミン酸が出てくるため味わいも深くなります。

なお、1日の摂取目安は1パックですので食べ過ぎには注意してくださいね!